「休職してるけど貯金が減ってきて生活できなくなりそう…。」
「休職中に生活費を得る手段とかあるのかな?」
こんな悩みを抱えていませんか?
実は、病気や怪我で休職している人が受給できる公的支援があるんです。
うつ病などで休職していると、生活費をどうするかまで頭が回らずに忘れがちです。
この記事では、休職から退職まで生活に困らずに、療養に専念できる方法を解説していきたいと思います。
あまり専門的な言葉を使わずに、分かりやすく要点だけをかいつまんで説明しますのでご安心ください。
Contents
休職中にお金がないなら、まずは傷病手当金
すでに受給している人も多いかもしれませんが、休職時に外せないのがこの傷病手当金。
これは、加入している健康保険から支給されるものです。
※国民健康保険では支給されないので注意
正社員として勤務していたのであれば、社会保険に基本的に加入しているので心配ありません。
この傷病手当金を受給すれば、これまで会社でもらっていた給与の約3分の2を毎月支給され、それが最長で1年6ヶ月受給できます。
つまりは、1年半は病気の治療に専念できる制度ということですね。
傷病手当金は基本的に事後申請
よく勘違いされるのが、「傷病手当金は休職時に申請するもの」ということです。
傷病手当金は実際に休職した後にもらえるもので、休職する前から申し込むものではありません。
また、傷病手当金には受け取れる期限が存在します。
日ごとに2年間が申請できるリミットになります。
例えば、1ヶ月の休職をしたのなら復帰した後に申請して、休んでいた日数分を受け取る、という流れですね。
うつ病などの長期の場合はどうする?
精神的な病などは、職場に復帰できる日がいつか分かりませんよね。
「事後申請する前に生活できなくなる…。」
そんな時は、1ヶ月ごとに傷病手当金を申し込めばいいのです。
時効が2年以内なので、2ヶ月ごとでも、3ヶ月ごとでもいいのですが、
無難に1ヶ月ごとぐらいがいいでしょう。
1ヶ月休む→傷病手当金を申請→1ヶ月休む→申請
を繰り返せばいいのですね。
傷病手当金の申請方法
では、傷病手当金の具体的な申請方法を解説します。
基本的には、全国健康保険協会に必要な書類や申請方法が記載されています。
まずは会社に相談
相談できるようであれば会社に聞いてみましょう。
申請方法は多少めんどうなので、親切な会社であれば書類作成を手伝ってくれる場合があります。
それに、会社に書いてもらう必要がある箇所もありますしね。
自分で申請する方法もある
規模が小さく、傷病手当金の申請に不馴れな会社であれば、自分で申請する必要があります。
こちら(全国健康保険協会)のホームページから、申請用紙をダウンロードして、必要な書類を添付して郵送しましょう。
また、概要についても詳しく解説しているのでご参考にどうぞ。
傷病手当金の後は失業保険がある
1年6ヶ月の傷病手当金の受給が終わったら、今度は失業保険を受給できます。
ただ、スムーズに給付を開始させるにはコツがあるので紹介しますね。
失業保険の落とし穴!?
まずは、失業保険がどういったものなのかを知っておきましょう。
名前の通り、職を失った人が”次の仕事を見つけるまでの間にもらえる“公的支援なんですね。
失業保険の受給要件の一つに”就労が可能“であることがあります。
つまり、うつ病などの病気にかかっている”就労ができない“人は支給対象にならないのです。
え?じゃあ完治しないと失業保険は貰えない?
安心して下さい、ちょっとしたコツがあるんです。
- 傷病手当金は退職しても1年半は休職した日数分申請できる
- 失業保険は、医師が「就労可能」だと判断した時点から支給される
- 自己都合での失業保険は2,3ヶ月の待機期間を経て支給される
これらがポイントです。
つまりは、傷病手当金がなくなる3ヶ月ほど前に退職し、失業保険の申請をしておいて、医師に病気がよくなったことを伝えて「就労可能」の判断をしてもらい失業保険を受給する。
こうすれば、スムーズに傷病手当金→失業保険と受給できるのです。
失業保険の受給期間を伸ばす方法
障害者手帳を申請して認可されれば、「就職困難者」として失業保険を300日ほど受給できます。
基本的に失業保険は、90日から180日の支給なので倍近く期間が伸びるのですね。
ただ、精神障害者認定されるためには約3ヶ月ほどの審査期間があるので要注意です。
公的支援に頼るのをためらわないで欲しい
よく世間では、こうした支援金に頼るのを恥だとする声もあります。
「国に頼るな、迷惑をかけるな、税金を無駄遣いするな。」
そんなバカバカしい意見には耳を貸さないで下さい。
国には国民を守る義務があります。
病気で苦しんでいる人を助けないで、国家が存在する意味なんてないじゃないですか。
うつ病などで苦しんでるあなたが治るのなら安いものです。
中には我慢をして病状を悪化させてしまう方も多いので、どうか自信を持って必要な支援を受け取るようにして下さいね。
まとめ
うつ病などで休職するほどに苦しんでる人は、傷病手当金などを利用しないと生活がキツくなってきます。
休職の途中でお金がない、なんてことにならないようにしないといけません。
そのために、傷病手当金、失業保険などの仕組みを理解しておきましょう。
上手く活用すれば、2年以上は療養に集中できますからね。
公的支援を利用するのをためらわずに、利用できる制度は有効に活用しましょう。